幼なじみ
ピンポーン・・・
「雪奈~、門脇くんて男の子が迎えに来てるわよ~!」
「は~い!行ってきま~す!」
ガチャ・・・
玄関を出ると、優しい顔で門脇くんが立っていた。
「おはよう!雪奈ちゃん!」
「おはよ・・・」
「さ、乗って!」
そう言われて門脇くんの自転車の後ろに乗ると、門脇くんがあたしの腕を腰に巻きつけた。
「つかまってて・・・危ないから///」
門脇くんの優しさを感じ、門脇くんの腰につかまり背中に頭を預けたあたしは、すごくゴツゴツした背中に、この背中がかっちゃんのものとは違うことを実感した。
かっちゃん・・・もう、かっちゃんの背中にもたれることは出来ないんだね・・・
涙が出そうになるのを必死でこらえながら、あたしは門脇くんの背中で、風を感じていた。