幼なじみ
何も言わずに屋上まで来た健ちゃんは、あたしの手を離し、やっと話しだした。
「雪奈、久しぶり。元気にしてた?」
「うん。元気にしてたよ。健ちゃんもげ・・・」
そこまで言ったあたしの言葉を遮った健ちゃん。
「ウソ。雪奈、全然元気そうじゃないよ。雪奈、痩せただろ?ちゃんとご飯食べてる?」
「た、食べてるよ・・・」
「それもウソ。雪奈、食べてないだろ?それにちゃんと寝てもない。・・・違う?」
健ちゃんには、ウソつけないね・・・
そう思いながら、黙って俯くあたしに健ちゃんが言った。
「雪奈、克哉のこと、このままでいいの?」