幼なじみ

その時、後ろから門脇が現れて、その女に俺の言う通りだから怒るなと言った。
どういうことか聞こうとしている女を待たせて、門脇は雪奈に謝ってきた。

「雪奈ちゃん、昨日は本当にごめん!俺、焦ってたんだ。雪奈ちゃんが俺のこと好きになってくれるまで、俺、待つって言ったのにな・・・俺、あんなことして、ほんとサイテーだよな・・・もう遅いかもしんないけど、許してほしい。俺、雪奈ちゃんと友達に戻りたい。このまま話せなくなるなんて嫌なんだ。」

は?何言ってんだ?あんなことしといて・・・
雪奈がどれだけ泣いたかわかってんのかよ!!

俺は雪奈と門脇を会わせたくなくて、雪奈の前に立って言った。

「お前、あんなことしといて、よくそんなことが言えるよな!雪奈がどんだけ傷ついたと思ってんだよ!雪奈、もう行くぞ!」

そう言って雪奈の手を掴み、校舎へ向かった俺。

「待って、かっちゃん。」

そう言った雪奈は、門脇に謝った。そして、また話そうねと言った。

「雪奈、何言ってんだよ!こいつ・・・」

「いいの!かっちゃん、ほら行くよ!」

はぁ・・・ホント雪奈ってお人好し過ぎるんだよ・・・
ま、それが雪奈のいいところでもあるんだけどな・・・






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