幼なじみ
雪奈と教室へ向かって歩いていたら、健介に会った。
健介の姿を見つけた雪奈は、俺の手を離し、健介の方へ走って行った。
健介と何やら笑顔で話した雪奈は、健介に手を振り俺にも手を振って、自分の教室へと走って行った。
「ばぁ~か!お前、まだ雪奈に自分の気持ち言ってねぇのかよ。雪奈はちゃんと言ってるのに。」
そう俺を横目で見ながら言った健介。
「じ、自分の気持ちって何だよ!」
「雪奈が好きだって気持ちだよ!いいかげん、お前らくっつけよ!見ててイライラするんだよ!」
そう言った健介は、短いため息を吐いた。
「って・・・俺のせいだよな・・・俺が雪奈を好きだって・・・協力してくれとかお前に言ったから、お前、自分の気持ち言わねぇんだよな?ホント、悪かった・・・今更勝手かもしんないけど、雪奈に気持ち伝えてやってほしい。俺、もうあいつの悲しい顔は見たくないんだ・・・」
そう言った健介は、辛そうな顔をしていた。