幼なじみ
だったら、門脇が言ってた鈴木とかいう女の言ったことは何なんだ?
やっぱりウソだったのか?
黙って考え込んでしまった俺にしびれを切らした克哉が怒鳴りながら言った。
「いきなり来て何の話かと思えば、変なこと聞いて黙ってるとか!何なんだよ!健介、言いたいことあるならはっきり言えよ!!」
「あ、わりぃ・・・いや、実はさ・・・克哉と付き合ってるって言ってる女がいるらしくて・・・その女が雪奈に、もう克哉に近づくなみたいなこと言ったらしいんだよ。自転車乗せてるのも、雪奈は幼なじみだから断りたくても断れないって克哉が言ってるって・・・」
目を見開いて俺を見る克哉。
「この前、雪奈が言ってたんだ。俺が、なんで克哉と一緒にいないのか聞いた時に、好きだから一緒にいれないって・・・その時は意味がわかんなかったけど、きっと雪奈はその女の話を信じてる。なぁ克哉、お前本当に彼女なんかいないんだよな?」
「当たり前だろ!俺が好きなのは・・・」
そこまで言って黙ってしまった克哉。
「なんだよ?言えよ!」