幼なじみ

「俺が好きなのは・・・今も昔も、ずっと雪奈だけなんだから・・・」

そう言って下唇を噛む克哉。

「なら、雪奈にそれ言ってやったら?前から言ってるけど、さっさとくっついちまえよ!」

「雪奈には、言えねぇ・・・」

「俺が悪かったよ!俺、あんなこと言わなきゃ良かったって、ものすごい後悔してるんだ。今は、本気で克哉と雪奈が付き合うことを願ってる。」

そう言った俺に辛そうな顔をした克哉が言った。

「そうじゃないんだ。俺、雪奈を傷つけた・・・そんな俺が、今更雪奈に好きとか言えねぇんだよ・・・これ以上、雪奈の気持ちを振り回したくない・・・」

「お前、何言ってんだよ!そうじゃないだろ?雪奈は今でもお前を想ってる。雪奈は、きっとこれからもずっとお前のことを好きでいるんだよ!お前が気持ちを伝えないと、雪奈はこれからもずっと片想いのままだ。お前に片想いしたままなんだよ!」
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