幼なじみ

克哉side


ある日、学校から帰ってきて自転車を止めた時、携帯の着信音が鳴った。
その着信音は、話があるから家に来るという健介からのメールだった。

話って何だよ・・・たぶん雪奈のことなんだろうけど・・・
今回は俺は悪くねぇからな!雪奈から離れていってるんだから・・・


家に来た健介が、俺の予想もつかないことを話し出した。
俺がクラスの女と付き合ってるとかなんとか・・・
俺が付き合ってるやつなんかいないと言うと、急に黙った健介。

「いきなり来て何の話かと思えば、変なこと聞いて黙ってるとか!何なんだよ!健介、言いたいことあるならはっきり言えよ!!」

「あ、わりぃ・・・いや、実はさ・・・克哉と付き合ってるって言ってる女がいるらしくて・・・その女が雪奈に、もう克哉に近づくなみたいなこと言ったらしいんだよ。自転車乗せてるのも、雪奈は幼なじみだから断りたくても断れないって克哉が言ってるって・・・」

はぁ?何なんだよそれ!

そして健介は続けた。

「この前、雪奈が言ってたんだ。俺が、なんで克哉と一緒にいないのか聞いた時に、好きだから一緒にいれないって・・・その時は意味がわかんなかったけど、きっと雪奈はその女の話を信じてる。なぁ克哉、お前本当に彼女なんかいないんだよな?」

「当たり前だろ!俺が好きなのは・・・」

いや・・・言えねぇ・・・


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