幼なじみ
「お前、何言ってんだよ!そうじゃないだろ?雪奈は今でもお前を想ってる。雪奈は、きっとこれからもずっとお前のことを好きでいるんだよ!お前が気持ちを伝えないと、雪奈はこれからもずっと片想いのままだ。お前に片想いしたままなんだよ!」
健介にそう言われて、俺は思い出した。
ずっと俺が好きだったと言った雪奈。
健介に、幼なじみでもいいからそばにいれたらそれでいいと雪奈が言ってたらしいこと。
寝てると思った俺に、好きだと言った雪奈。
雪奈はいつだって自分の気持ちに素直だった。
俺にちゃんと気持ちを伝えていてくれたんだ、
それなのに、俺は一度も雪奈に気持ちを伝えてこなかった。
雪奈を傷つけるだけ傷つけて、そばに置いとくだけ置いといて、好きだって言ってやらなかったんだ。
「俺、行ってくる!」
俺は健介を部屋に残したまま、雪奈の家へ行った。