幼なじみ

「あの・・・話って・・・何?」

弱々しい雪奈の声。

「あたしね、昨日、克哉くんに抱かれたの・・・すごく優しく抱いてくれたの。あたしのことだけをちゃんと見てくれてるって感じた。白石さんが克哉くんと離れてくれたおかげだわ。あたし達、もう離れられないの。だから、もう二度と克哉くんのそばに来ないでね。白石さん、邪魔だから・・・」

はぁ?何だって?!俺が鈴木を抱いた?
何言ってんだよ!

俯いてただ黙っている雪奈に、鈴木がまた言った。

「克哉くんね、昨日、あたしのこと抱きながら、愛してるって言ってくれたの。白石さん、そんなこと言われたことないでしょ?そりゃそうよね。白石さんはただの幼なじみなんだもんね!克哉くんは、あたしを選んでくれたの!あんたじゃない、あたしを選んでくれたのよ!克哉くんが、結婚しようって言ってくれたの。だから、諦めてね!ふふっ」

「よ、良かったね・・・おめでとう・・・鈴木さん、かっちゃんのこと、幸せにしてあげてね・・・じゃあ・・・」

そこまで言った雪奈が振り向くと、涙でぐちゃぐちゃな顔になっていた。
雪奈・・・
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