幼なじみ

「雪奈!!!」

俺は2人の前に飛び出して行った。
ビックリした顔をして、何も言えないでいる鈴木の横で、涙を流しながら俺を見上げる雪奈。
その雪奈が震える声で言った。

「かっちゃん、おめでとう・・・今までいっぱい頼っちゃってごめんね・・・邪魔なのに、ずっとそばにいてごめんね・・・あたし、もう1人でも大丈夫だから・・・だから幸せになってね・・・」

そう言った雪奈は、俺に背を向けて走って行った。

「待てよ!雪奈!」

すぐに雪奈に追いついた俺は、雪奈を力いっぱい抱きしめた。
そんな俺の腕の中でジタバタして離れようとして暴れる雪奈。

「は、離して!鈴木さんが見てる!ダメだよ、かっちゃん!」

「うるさい!俺は鈴木と付き合ってなんかない!付き合ってなんかないんだ!」
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