幼なじみ
雪奈side
ある日、1人で歩いて帰ってると、後ろから誰かに呼ばれた。
「白石さん!」
振り向くと、そこにはかっちゃんの彼女の鈴木さんが立っていた。
「ちょっと話があるんだけど・・・いいかな?」
「うん・・・」
あたし達は、少し先にあった公園で話すことにした。
「あの・・・話って・・・何?」
あたしがそう聞くと、鈴木さんが笑顔で言った。
「あたしね、昨日、克哉くんに抱かれたの・・・すごく優しく抱いてくれたの。あたしのことだけをちゃんと見てくれてるって感じた。白石さんが克哉くんと離れてくれたおかげだわ。あたし達、もう離れられないの。だから、もう二度と克哉くんのそばに来ないでね。白石さん、邪魔だから・・・」
えっ・・・かっちゃんに抱かれたって・・・そ、そういうことなの?
あまりにショックで、何も言えないでいるあたしに、鈴木さんは続けた。
「克哉くんね、昨日、あたしのこと抱きながら、愛してるって言ってくれたの。白石さん、そんなこと言われたことないでしょ?そりゃそうよね。白石さんはただの幼なじみなんだもんね!克哉くんは、あたしを選んでくれたの!あんたじゃない、あたしを選んでくれたのよ!克哉くんが、結婚しようって言ってくれたの。だから、諦めてね!ふふっ」