幼なじみ
「雪奈!こっち来い!」
と、あたしの手を握って強引に引っ張って行くかっちゃん。
さっきかっちゃんを囲んでいた女の子たちの前まで来ると、かっちゃんは女の子たちに言った。
「俺は、誰からも何も受け取らないし、誰にも何もやらない!俺が受け取るのは、雪奈からのもんだけ!俺が自分のもんやるのは、雪奈だけだから!」
そう言ってかっちゃんは、みんなの前で、あたしにキスをした。
「きゃ~っっ!!」
女の子たちの悲鳴の中、かっちゃんに突然キスされて、真っ赤になったあたし。
恥ずかしいけど、嬉しかったんだ。
さっきの言葉もすごく嬉しかった。
唇を離してあたしを抱きしめたかっちゃんは、健ちゃんに言った。
「じゃあ、俺たちもう行くから!後でな!」
「わかった!後でな!」