幼なじみ
克哉side
今日は卒業式。
式が終わってから俺は雪奈に呼び出されて、今、空き教室に雪奈と2人でいる。
話って何だ?
雪奈、もう健介に告られたのか?
健介と付き合うのか?
そんなことで頭がいっぱいになっていたら、しばらく黙っていた雪奈が口を開いた。
「かっちゃん・・・あたし・・・かっちゃんのことがずっとずっと好きだったの。ただの幼なじみじゃ嫌なの・・・かっちゃんの特別な人になりたいの。」
えっ・・・雪奈が・・・俺を・・・?
雪奈が俺のことを好きでいてくれたことが嬉しかったのに、雪奈の気持ちに応えてやりたかったのに、俺の口から出たのは・・・
「ごめん・・・雪奈・・・俺、雪奈は大事な幼なじみだから・・・だから・・・雪奈とは付き合えない・・・」