幼なじみ

俺は、健介に自分の気持ちを言わなかったことを後悔した。
目の前の雪奈が涙を堪えて、必死に笑おうとしていたんだ。

「あはっ・・・だよね~!かっちゃん小学校の時に言ってたもんね・・・あたしはただの幼なじみだって・・・他に好きな子がいるって・・・ごめんね・・・変なこと言っちゃって・・・今の・・・忘れて・・・」

小学校の時に・・・?
そんなこと言ったのって・・・
あ・・・あの時だ・・・

俺は思い出した。
雪奈がランドセルを忘れて家に帰った日のことを・・・
家にランドセルを持って行ったら、雪奈が泣いていたことを・・・

雪奈・・・あの話、聞いてたのか・・・
だからあんな風に泣いてたのか・・・
俺が泣かせてたのか・・・
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