幼なじみ
「そう言えばさぁ、雪奈って、高校までどうやって行くんだ?」
「あたし?歩いて行くけど・・・」
「まさかと思ったけど・・・マジか?!」
「だって・・・それしかないもん!」
そう、高校までは歩くと30分はかかる。バスとか電車はうちからじゃなくて・・・だから、同中の子たちはみんな自転車で行くんだ。
でも、あたしは自転車に乗れないから、歩くしかなかった。
「じゃあさ、俺が乗っけてってやるよ!」
「えっ?!無理無理!あたし重いし・・・それに悪いもん・・・」
首を横に振りながら言ったあたしに、かっちゃんはいたずらっ子のような目をしてこう言った。
「いいんだよ!俺、またサッカー続けようと思ってるし・・・重い雪奈を乗せて走ったら、いい筋トレになる。」
「もう!!かっちゃんのバカ~!!」