ラ イ ア ー 《 嘘 》
「だが、俺が選んではつまらない。…そこで、お前に選ぶ権利を与えよう。
一度しか言わない。よく聞け。
期限は今日を合わせて四日だ。いや、正確には三日と半分くらいだな。四日目の五時、つまり今日から三日目の五時に、俺はお前の前にまた現れる。このことを誰かに話せば四人とも命を落とすことになるぞ」
「…う、そ…でしょ?」
夢であってほしい。
切実に、そう思った。
こんなこと、有り得ない。
「嘘だと思うならば、嘘と思っていればいい。
四日後、俺はまたお前の前に現れ、決断の結果を聞きに来る。
決断できていなかった場合、お前を含めた四人はみな死ぬだろう」
ニヤリと、フードから見え隠れした紅い口が不気味に笑う。
ゾクリと、背筋に寒気が走った。