ラ イ ア ー 《 嘘 》
「…でさー、楽しみだよね! お楽しみ会!…って、沙菜聞いてる?」
「え、あ、うん。聞いてるよ。楽しみだね」
一人考えていたところに梨帆の問いかけがきて、とりあえず答える。
どうやら梨帆は上機嫌なようだ。
「だよね! クラス替えは嫌だけど、超楽しくなりそうだし!
何てったって、私たちが考えて、司会が陸と圭人だもん!
そういえば、二人が、『あとは俺らがやるから、先帰っていいぞ』
って言ってくれたから先帰ることにしたけど、大丈夫だよね?」
「うん、平気だよ。あの二人なら」
「ならいっか。でね~…」
話題が終了したと思ったら、また話題を作る梨帆。
話し好きな梨帆といると、会話が途絶える事は無い。
例え私が聞いていなかったとしても梨帆は気づかず喋り続けるからね。