ラ イ ア  ー 《 嘘 》


「…沙菜、今日、…元気ない?」

「え?」


学校を出て、歩道を歩いている途中、隣に並ぶ陸を思わず見上げる。

陸は、さっきの圭人と同じように、心配そうな顔をしていた。

一日に、二回も同じ事を言われるなんて。


「そう、見える?」

「…うん。圭人にも心配されてただろ?」

「え、あ、うん」


見て、たんだ。

司会やってたから、そんなこと見てないと見てないと思ってた。




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