ラ イ ア ー 《 嘘 》
「沙菜、見て! 夕日、海に反射して綺麗だよ」
梨帆の声にハッとして、俯いていた顔をあげる。
顔をあげた私の目に飛び込んできたものは、
「わぁ…ほんとだ、すっごい綺麗」
「でしょ! さっきまで曇ってたのに、ラッキーだね」
遊園地が夕日のオレンジ色に染められ、
さらに遊園地の近くにある海が、キラキラと反射して輝いているところだった。
ガラス越しに上から見るオレンジに染まった景色は、
まるで一枚の絵になるくらい、綺麗だった。