ラ イ ア  ー 《 嘘 》


「梨帆! 陸! 圭人!」


いきなり大きな声で3人の名前を呼んだ私に、

みんなが驚いたように振り返った。


「どうしたの、沙…」

梨帆が言い終わる前に、私は順番に3人の右手をとって、3人の手を、一気に両手で包み込むように握った。


また、涙が出そう。覚悟は出来ていたはずなのに、やっぱりいざとなると、怖い。

でも、もう時間が無い。泣いている暇なんてないんだ。




< 85 / 101 >

この作品をシェア

pagetop