ラ イ ア  ー 《 嘘 》



「ふっ」


小さく、小さく、地を這うような低い、吐き出すような声が聞こえた。

ため息のような、鼻で笑ったような、嘲笑混じりの声だった。


四人が一斉に、声がした方を向く。


「…死、神……」


はじめにそう呟いたのは――私ではなかった。




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