私と晴明と百鬼夜行
「…またいつものだんまりですか?」






私的には、全部知っておきたい。






師匠が今、どんな立場におかれているのか。






何を考えているのか。






何故、この陰陽寮に来たのか。





でも、師匠は知ることを許してくれない。






それほど事態は悪い方向へ進んでいるのだろうか?






「………すまない」






謝る師匠。






「仕方ないですね、いいですよ。許します」






私は偉大だからと言うと調子にのるなと軽く頭を叩かれた。






「で?これからどうするんですか?」






「安倍邸に少しの間厄介になる」





安倍邸?






それってまさか………






「まさか、安倍晴明の家ですか!?」






「ああ、そうだ」






淡々と言う師匠。






なんて人だ……!






私がどれほど安倍晴明が嫌か知ってるくせにッ!






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