私と晴明と百鬼夜行
「……チッ。さすがはドS師匠だぜ」






「何か言ったか?」






満面の笑みで私の頭を掴む師匠。






痛い、痛い、頭もげる!






「すみせんでしたっ!何にも言ってません!」






私が慌ててそう言うと師匠はフンッと鼻で笑う。






「…頭、もげるかと思った」






「ほんとにもいでやろうか?」






「はっはっはっ、ここは丁重にお断りしておきますよ」






シュッと飛んできた手刀を避けつつ言う。






「お前は本当に減らず口だよな」





はぁっとため息を吐きつつ少しだけ笑う師匠。






「………本当にいいのか?」






「何がですか?」






「今なら、まだやりなおせる。普通の人として生きられる」






目を伏せつつ言う師匠。






どうして……






私のためにそんな哀しい顔をするのですか?






< 11 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop