私と晴明と百鬼夜行
「ああ、いいよ。じゃあはじめよう!」






私はにっこりと笑って言った。






あれから約2時間過ぎた。






「はぁ……つ、疲れた」






「そうですね」






私の言葉に同意するもその表情に疲労の色はまったくみえない。






本当に疲れてるのか?






「葛の葉さんってさ、安倍晴明って人に会ったことある?」






私が安倍晴明と口にすると少しだけ肩を動かしたが、何事もなかったかのように答えた。






「……そうですね。数回だけ会ったことはありますよ。ですが、あちらは気づいていないでしょう」






悲しげな笑みを浮かべる。






どうやら彼女にも何か事情がありそうだ。







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