《短編》空を泳ぐ魚2
「岡部ちんって、美奈子ちゃんと最近よく喋ってるよなぁ?
もしかして、怪しい関係とかぁ?」
本日部活の試合遠征の引率で不在の担任教師に代わり、
俺がホームルームを終わらせた直後のことだった。
ひとりの馬鹿が、突然にそう口にしたのだ。
その瞬間、“俺も思ってた!”とばかりに他の馬鹿共が、
口々に冷やかすように声を上げて。
瞬間、目が行くのは清水の顔。
が、まるで興味もなさそうだ。
「馬鹿言うなよ。
俺にも好きな女くらい居るんだよ。」
「えっ、マジ?!
彼女?!どんな人?!」
瞬間、更に嬉々とした馬鹿共の顔が近付く。
フッと笑い俺は、清水に聞こえるように言葉を返す。
「性格悪くて、ちょっと最悪っぽい女だけど。
めちゃくちゃ可愛い魚好き、かな?」
瞬間、清水はゆっくりと俺に引き攣った顔を向けて。
スナイパーみたいな鋭い瞳が怖いけど。
「ハァ?!
超意味不明なんすけど~!」
「まぁ、お前らもエッチなことばっか考えてないで、好きな女のケツでも追いかけなさい。」
口を尖らせる一同に、それだけ言って。
“勉強もな?”と付け加えた。
「あっ、そうだ!
英語科の資料室の片づけしなきゃなんだけど、清水プリント出してないからバツとして手伝えな?」
「ハァ?絶っ対嫌!」
まるで思いついたとばかりに言う俺に、
清水は拒否する態度を顔全体で表してくれて。
「岡部ちん、マジで女王様に嫌われてる~!」
ゲラゲラと馬鹿共が、笑い声ばかり上げるけど。
まぁ、清水がこんな態度だから、絶対にバレることはないのだろうな、と。
喜んで良いのやら、悲しんで良いのやら。
もしかして、怪しい関係とかぁ?」
本日部活の試合遠征の引率で不在の担任教師に代わり、
俺がホームルームを終わらせた直後のことだった。
ひとりの馬鹿が、突然にそう口にしたのだ。
その瞬間、“俺も思ってた!”とばかりに他の馬鹿共が、
口々に冷やかすように声を上げて。
瞬間、目が行くのは清水の顔。
が、まるで興味もなさそうだ。
「馬鹿言うなよ。
俺にも好きな女くらい居るんだよ。」
「えっ、マジ?!
彼女?!どんな人?!」
瞬間、更に嬉々とした馬鹿共の顔が近付く。
フッと笑い俺は、清水に聞こえるように言葉を返す。
「性格悪くて、ちょっと最悪っぽい女だけど。
めちゃくちゃ可愛い魚好き、かな?」
瞬間、清水はゆっくりと俺に引き攣った顔を向けて。
スナイパーみたいな鋭い瞳が怖いけど。
「ハァ?!
超意味不明なんすけど~!」
「まぁ、お前らもエッチなことばっか考えてないで、好きな女のケツでも追いかけなさい。」
口を尖らせる一同に、それだけ言って。
“勉強もな?”と付け加えた。
「あっ、そうだ!
英語科の資料室の片づけしなきゃなんだけど、清水プリント出してないからバツとして手伝えな?」
「ハァ?絶っ対嫌!」
まるで思いついたとばかりに言う俺に、
清水は拒否する態度を顔全体で表してくれて。
「岡部ちん、マジで女王様に嫌われてる~!」
ゲラゲラと馬鹿共が、笑い声ばかり上げるけど。
まぁ、清水がこんな態度だから、絶対にバレることはないのだろうな、と。
喜んで良いのやら、悲しんで良いのやら。