《短編》空を泳ぐ魚2
「…ムカつく…!」
玄関でうずくまる清水を折角ベッドまで運んでやったのに、
開口一番がこの台詞。
まぁ、慣れてるから何でもないんだけどね。
次に耳を引っ張られるだろうと予測していたのだが、
今日の清水にその気配はなさそうだ。
「…どーかした?
何か元気ねぇじゃん。」
煙草の煙を吐き出しながら同じようにベッドに腰を掛けると、
いつも通りに寝転がった清水は、俺の膝に頭を預けた。
「アンタになんか関係ない。」
そう漏らした声に俺は、吸い込んだ煙をため息と共に吐き出して。
その口元に煙草のフィルターを近づけてやると清水は、
口をつけた俺の煙草の煙を吸い込み吐き出した。
ひな鳥みたいなその仕草に俺は、口元を緩めて。
どんなに悪態つかれようと、ホントはそこまで強くないの知ってるからね。
「…教師って、楽しー…?」
語尾を伸ばしながら清水は、突然にそう聞いてきた。
少し考え俺は、短くなった煙草を消し、見上げてきたその瞳に視線を合わせる。
「セナとこうやってんのが、一番楽しい。」
「…やっぱ、アンタじゃ話にならないや。」
ひとつため息をついた清水は、ブスッとして体を起こした。
どうやら、求めていた答えではなくて不満なのだろうが。
しょーがねぇじゃん、本心なんだし。
「セナちゃんと毎日会えるし楽しい、って意味だって!」
瞬間、“うるさい!”と言った清水は、いつも通りに俺の耳を引っ張った。
そしていつも通りに俺は、イーッと声を上げる。
久々にちゃんと会った女王様は、何でか知らないけど、非常にご機嫌ナナメらしい。
その理由までは、やっぱりあんまりわかんないけど。
玄関でうずくまる清水を折角ベッドまで運んでやったのに、
開口一番がこの台詞。
まぁ、慣れてるから何でもないんだけどね。
次に耳を引っ張られるだろうと予測していたのだが、
今日の清水にその気配はなさそうだ。
「…どーかした?
何か元気ねぇじゃん。」
煙草の煙を吐き出しながら同じようにベッドに腰を掛けると、
いつも通りに寝転がった清水は、俺の膝に頭を預けた。
「アンタになんか関係ない。」
そう漏らした声に俺は、吸い込んだ煙をため息と共に吐き出して。
その口元に煙草のフィルターを近づけてやると清水は、
口をつけた俺の煙草の煙を吸い込み吐き出した。
ひな鳥みたいなその仕草に俺は、口元を緩めて。
どんなに悪態つかれようと、ホントはそこまで強くないの知ってるからね。
「…教師って、楽しー…?」
語尾を伸ばしながら清水は、突然にそう聞いてきた。
少し考え俺は、短くなった煙草を消し、見上げてきたその瞳に視線を合わせる。
「セナとこうやってんのが、一番楽しい。」
「…やっぱ、アンタじゃ話にならないや。」
ひとつため息をついた清水は、ブスッとして体を起こした。
どうやら、求めていた答えではなくて不満なのだろうが。
しょーがねぇじゃん、本心なんだし。
「セナちゃんと毎日会えるし楽しい、って意味だって!」
瞬間、“うるさい!”と言った清水は、いつも通りに俺の耳を引っ張った。
そしていつも通りに俺は、イーッと声を上げる。
久々にちゃんと会った女王様は、何でか知らないけど、非常にご機嫌ナナメらしい。
その理由までは、やっぱりあんまりわかんないけど。