オレ様な先輩に恋をした!?

 「急にどうしたんですか?」

 「会いたくなった…から」

 
 首をかしげながら

 あたしの顔を見てくる。

 
 『会いたくなったから』

 
 この言葉、反則だよ…

 あたし今、きっと顔赤いよ…


 「そ、ですか…」

 気の利いた言葉が出てこなくて、

 こういうしか出来なかった。

 
 「芽衣歌」

 「はい……」

 
 あたしが黙っていると

 先輩があたしの名前を呼んだ。

 先輩が名前を呼ぶのはほとんどないから

 ドキッとする。


 「こっち向いて?」

 「ダメです…」

 
 だってあたし絶対顔赤いよ…!!

 こんな顔見せられない…!

 
 「じゃあ、向かせる」

 「え…?」


 あたしは反射的に顔を上げてしまった。

 その瞬間、

 先輩の手があたしの首に回って、

 唇が重なった事がわかった。

 
 「先輩っ」

 
 あたしは口元を制服の裾で隠しながら

 軽く涙目で先輩を睨んだ。

 でも、それんなこと先輩には通用しなくて…

 
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