オレ様な先輩に恋をした!?

 『はい…』


 何コールかして先輩が出た。


 先輩の声が耳元で聞こえることになんだか嬉しくなった。



 「あの…芽衣歌です…」


 『知ってるよ』


 「はい…あ、あの…」


 『どうした?』


 優しく響く声に本題を出しにくくなる。


 でも、聞かなきゃ…


 「先輩の電話番号真由に教えても良いですか…?」


 『は?』


 明らかに低くなった声にドキッとする。


 ヤバイ…  怒らせちゃったかな…


 「あの…」


 『なんで?」


 「あ、っと…真由が先輩に大事な話しがあるからって…」


 ホントのことなのに、なんだかウソついてるみたい…


 『フ―ン…芽衣歌がイヤじゃなきゃ別に良いけど…』


 ホントはイヤだよ…

 
 でも、あたしから「明後日誕生日なんです」


 なんていいたくない…



 ごめんなさい…先輩…


 
 あたしは心の中で先輩に謝った。


 「ありがとうございます…」


 
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