君がいた奇跡
「ハル、来たよ」

目が覚めると、扉から結衣がひょっこり
顔を出していた。

「あっ、結衣! 」

「結衣も来たか」

「久しぶり。
最近、あんまり来れなくてごめんね」

結衣は顔の前で手を合わせた。

「大丈夫、私には翔がいますから」

かなり恥ずかしい台詞を口にする。

「いいなぁ、2人とも。
ちょっと幸せ分けてよ~」

結衣は羨望の眼差しを向けて来る。

翔の顔を見ると、頬を赤く染めている。
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