君がいた奇跡
「いいよ」



彼は小さく笑って言った。




「本当に! 」



肩の力が抜ける。





「俺、南沢翔。
みんなには翔って呼ばれてる」


「美沢春奈。
みんなにはハルって呼ばれてるよ。
何を専攻してるの? 」



質問してみる。


「文学部を専攻してる。
そっちは? 」


「私も文学部を専攻してるよ」



じゃあ、いつでも会えるねと彼は言った。

「また明日」

「また明日ね」

そう言って別れた。
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