君がいた奇跡
「治らないよ!
翔に私の何がわかるの?
ねえ、どうしてそんな事が言えるの? 」

ハルの言葉の意味を理解するのに、
数秒かかった。

病気に日々、怯えながら闘っている
ハルになんて無責任な事を言って
しまったのだろう。

「そっか……
もう邪魔しないから」

俺は病室を飛び出すと、全力疾走して、
家に帰った。

ハルにあんな言葉を言ってしまった事を
とても後悔していた。
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