僕の可愛いシロ [短編]
Ⅰ
[6月2日]
今日、初めてシロに肉をあげてみた。僕の夕飯の残り物。
しかし手を付けず。
やはりシロは肉よりも果物やパンが好きらしい。
中でも特にパンでもクリームパンが好きらしく、口の周りにクリームをつけながら頬張る。
僕はそんなシロの姿を見ていると幸せな気分になる。
明日はクリームパンを買ってきてあげよう。
ノートを閉じ部屋の電気を消して、僕はベットの端で疼くまり眠っているシロの横に滑り込んで目を閉じた。
シロが家に来てから、もう二週間が経つ。
学校の帰り道にある公園を通りかかった時に、砂場で疼くまっているシロを見つけた。僕が近寄ると、シロは怯えた表情で僕を見た。
「大丈夫だよ、おいで」
優しくシロに声をかけた。
シロは窺うかのように、しかし一歩一歩、徐々に僕に近付いてきたのだった。
そして、そのままシロを家に連れて帰った。
僕は一目でシロが大好きになった。クリクリした黒目がちな潤んだ瞳。“シロ”という名前も、僕がつけた。ありきたりかもしれないけれど、見た目が真っ白だったから“シロ”。
僕にはシロがいる。シロだけは僕を裏切らない。
なぜそんな風に感じたのかはわからないが、僕の中でそれは確信めいたものだった。
シロさえいてくれればいい――あどけない表情で寝息を立てている小さなシロを、僕はギュッと強く抱きしめた。
今日、初めてシロに肉をあげてみた。僕の夕飯の残り物。
しかし手を付けず。
やはりシロは肉よりも果物やパンが好きらしい。
中でも特にパンでもクリームパンが好きらしく、口の周りにクリームをつけながら頬張る。
僕はそんなシロの姿を見ていると幸せな気分になる。
明日はクリームパンを買ってきてあげよう。
ノートを閉じ部屋の電気を消して、僕はベットの端で疼くまり眠っているシロの横に滑り込んで目を閉じた。
シロが家に来てから、もう二週間が経つ。
学校の帰り道にある公園を通りかかった時に、砂場で疼くまっているシロを見つけた。僕が近寄ると、シロは怯えた表情で僕を見た。
「大丈夫だよ、おいで」
優しくシロに声をかけた。
シロは窺うかのように、しかし一歩一歩、徐々に僕に近付いてきたのだった。
そして、そのままシロを家に連れて帰った。
僕は一目でシロが大好きになった。クリクリした黒目がちな潤んだ瞳。“シロ”という名前も、僕がつけた。ありきたりかもしれないけれど、見た目が真っ白だったから“シロ”。
僕にはシロがいる。シロだけは僕を裏切らない。
なぜそんな風に感じたのかはわからないが、僕の中でそれは確信めいたものだった。
シロさえいてくれればいい――あどけない表情で寝息を立てている小さなシロを、僕はギュッと強く抱きしめた。