僕の可愛いシロ [短編]
Ⅴ
[6月6日]
朝、目を覚ましたら、シロの熱が下がってた。
本当に、本当によかった。
お母さんが帰って来て、空っぽになった押し入れを見てまた僕を叱ったけど、今はそんなことどうでもいい。
シロが、元気になってくれた!
僕は今、とても幸せだ。
ノートを閉じベットの上で規則的な呼吸を繰り返すシロを確認し、僕は安堵の溜め息を漏らした。昨日の様子が嘘のように、朝っぱらからシロは前のようにチョロチョロとベッドの上で動き回っていた。――そうだ。
僕はなんだか気分が高ぶり、椅子に座り直してマウスを動かした。クリックして見慣れた画面を写し出し<おひさ(^ω^)>と素早くタイピングする。
<うわ丶(丶;゚A゚)ショウくん!>
<ぶりぶり(^ω^)>
<逝ったのかと…w>
<うはwwwおkkkww>
<ショウ鰤(゚∀゚)>
<ショウタソ(〃゚∀゚〃)←>
僕の打ち込んだ文字に反応してすぐにたくさんの文字が返ってくる。
<最近忙しかった…(___)…>
それに応えるように僕も返事を打ち込む。
シロの他に僕の楽しみと言えば、これだ。シロが来てから顔を出す機会はめっきり減ったけれど。