僕の可愛いシロ [短編]
<ショウタソ(´ω`)R高だもな>
<あそこ勉強のイメージしかなr(゚∀゚)>

<たいしたことないよ(^ω^)あんなとこ>
 スラスラと打ち返す。

 R高――それは母親が僕に行かせたい高校だ。所詮、バーチャル世界だ。本当の事言ってる奴なんかほとんどいないはず。

 R高校に通うイケメン、ショウ。2年生。医学部志望。家は高級住宅街。これはあながち嘘ではない。趣味はバイオリン、テニス。友達多し。
 まぁ設定はこんなもんだ。この世界での僕の位置はといえば、間違いなく人気者であろう。こんな小さな架空の世界であろうとも、自分の存在を認めてくれている事が嬉しくてならなかった。


 それからニ時間程度そこで嫌味にならないくらいの自慢話を披露し、満足な優越感を得た後、シロに寄り添い眠りについた。



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