僕の可愛いシロ [短編]
Ⅸ
朝方、ザワザワとした音に目を覚ました。
まだ朝日も昇りきっていなく部屋は薄暗い。
……シロ。
シロが隣りで満足そうな寝息を立てているのを見て、ホッとする。
それにしても、なんだろう? 朝っぱらから外では人の話し声がガヤガヤとうるさい。
僕はシロを起こさないように、そっとベット抜け出して窓に近付き、閉まっているカーテンの隙間から外を眺めた。
パトカー……?
僕の家の前にパトカーがニ台ほど停まっており、近所の噂好きの奴らだろうか、彼らが野次馬のようにそのパトカーを取り囲んでいる。
ゆうに三十人近くの人間が集まっていた。
その時、ドドドとすごい勢いで階段を駆け上がってくる音が聞こえて、思わず僕は振り返った。
「ユウちゃんっ!」
いつの間に帰って来たのか、ドンドンと部屋のドアを激しく叩く母親の甲高い声が聞こえてきた。
「――ユウスケっ! ここ開けなさいっ!」
母親が半ば悲鳴にも近い声を上げている。
……うるさいなあ。
僕はシロが見付かることを恐れ、慌てて眠っているシロの頭にまで布団を覆い被せた。
まだ朝日も昇りきっていなく部屋は薄暗い。
……シロ。
シロが隣りで満足そうな寝息を立てているのを見て、ホッとする。
それにしても、なんだろう? 朝っぱらから外では人の話し声がガヤガヤとうるさい。
僕はシロを起こさないように、そっとベット抜け出して窓に近付き、閉まっているカーテンの隙間から外を眺めた。
パトカー……?
僕の家の前にパトカーがニ台ほど停まっており、近所の噂好きの奴らだろうか、彼らが野次馬のようにそのパトカーを取り囲んでいる。
ゆうに三十人近くの人間が集まっていた。
その時、ドドドとすごい勢いで階段を駆け上がってくる音が聞こえて、思わず僕は振り返った。
「ユウちゃんっ!」
いつの間に帰って来たのか、ドンドンと部屋のドアを激しく叩く母親の甲高い声が聞こえてきた。
「――ユウスケっ! ここ開けなさいっ!」
母親が半ば悲鳴にも近い声を上げている。
……うるさいなあ。
僕はシロが見付かることを恐れ、慌てて眠っているシロの頭にまで布団を覆い被せた。