君のために俺がいる
「ごめんな?」

チュッと軽い音をたてて、香夜の額に口付ける。

「今夜だけだ。今夜だけは、お前を愛そう。明日からは普通にダチだ。俺は、お前が来ないと寂しいからな」

そして、頭をなでる。

嬉しそうに目を細める香夜をなで続ける。

理香。今日は、今晩だけは、俺は香夜のものになる。

だから、俺を嫌いになるなよ?

俺は、そう思いながら、香夜と、たった一晩の“体の関係”になったんだ。

「香夜、好きだ」

「俺もっ///」

明日にはいつもの関係。
明日には理香のもの。

それを忘れるかのように、香夜は俺を求め続けた。
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