点零
>まず、
星の定石ですね。

彼はこうやって、
あまりない休みを
それなりに有意義に過ごせた。
明日から
また休みのない生活だが、
慣れてくると、
それなりに
時間を作れるようになった。

夜の仕事は
休みなどほとんどないが、
昼のレストランの厨房は
フル出勤ではなかった。

だから
彼はこうして、
昼の休みを度々
碁会所で過ごした。

彼は時々、
自分の年齢を気にしていたが、
ここでは、
年寄りが多く、
そんなことは気にしないで済んだ。

新聞やテレビでは
フリーターや

ニートの問題がよく出たが、
彼には
休みをこの碁会所で
過ごすことで、
異空間にでもいるかのような
安定した生活を送れた。


< 4 / 54 >

この作品をシェア

pagetop