点零
彼の毎日は、
一人暮らしのアパートの家賃と
食費にだいたい割かれる
給料の残りを
いかに無駄に使わないようにするかにあった。
というのも、
食費をけちれば
すさんだ生活になるが、
食費を増やせば
日常に困る。
食費は30000円と
決めてからは、
ようやく
ちゃんとした生活を送れたのが、
彼が大学三年生になった頃であった。
彼には彼女などなく、
そのような女の子は
この町には
いなかった。
彼は寂しかったのであるが、
彼女が出来れば
楽しくなるという
ことを考えても、
理想が高かったのだ。
ましてや
告白など出来るものでもなく、
あっさり大学も卒業し、
彼は
それでも
それが普通だと考えていた。
彼には中学の時に
付き合い、
高校二年まで
続いた彼女が
地元にいたのであるが、
それも受験期に別れた。
今考えると
惜しいことをしたのであるが、
高校三年になって
受験戦争のさなか、
別れるという選択肢は
当時かっこいいもののようにさえ
思えていた。
しかし
現実はそれから
それを引きずっての
県外への大学進学となり、
彼は
大学の勉強が
退屈であるのと、
実がないのを悲観して、
徹底的に単位をとるだけの
生活をし、
バイトに明け暮れたのであった。
一人暮らしのアパートの家賃と
食費にだいたい割かれる
給料の残りを
いかに無駄に使わないようにするかにあった。
というのも、
食費をけちれば
すさんだ生活になるが、
食費を増やせば
日常に困る。
食費は30000円と
決めてからは、
ようやく
ちゃんとした生活を送れたのが、
彼が大学三年生になった頃であった。
彼には彼女などなく、
そのような女の子は
この町には
いなかった。
彼は寂しかったのであるが、
彼女が出来れば
楽しくなるという
ことを考えても、
理想が高かったのだ。
ましてや
告白など出来るものでもなく、
あっさり大学も卒業し、
彼は
それでも
それが普通だと考えていた。
彼には中学の時に
付き合い、
高校二年まで
続いた彼女が
地元にいたのであるが、
それも受験期に別れた。
今考えると
惜しいことをしたのであるが、
高校三年になって
受験戦争のさなか、
別れるという選択肢は
当時かっこいいもののようにさえ
思えていた。
しかし
現実はそれから
それを引きずっての
県外への大学進学となり、
彼は
大学の勉強が
退屈であるのと、
実がないのを悲観して、
徹底的に単位をとるだけの
生活をし、
バイトに明け暮れたのであった。