彼女によると、俺はキリンに食べられたらしいです。
「俺?橘サン」
話の途中であたしの話題が出るとは。びくっと肩が反射的に跳ねる。はい皆さんこんにちは橘さんです!
「ジュースの子か」
「橘…なんだっけ」
答えた方がいいの!?とチラ見すれば耀くんのとなりにいた茶髪男子がにこり。
「橘 りりで…です」
「噛むなよ」
茶髪くんにプハッと笑われる。豪快にわらう人だなあ。
「ま、橘さんコイツよろしく。伏せてる時は大概寝てるから」
「そうそう。起こしてやってくれな」
ケラケラ笑う耀くんの友達。わたしは不思議な気分になりながらもうなずいた。
「余計なこと言うなよー」
「いーじゃんよっ!」
首に腕を絡める耀くん。やっぱりムードメイカーで明るい人。
あたしが見ている夢は一体なにを現しているんだろ。