彼女によると、俺はキリンに食べられたらしいです。


“話しやすくてノリがいい俺”はなんというか…“本当の俺”じゃない。


本当はノリよくなんてないし、バンバン話せるような器量も持ち合わせていないし。


自分でいうのもなんだけど、のっそい根暗じゃないかと思ったり。だから―…


「耀って呼んでくれていいから、よろしくな」

「オレ、ケント。耀な、よっろしく!」


明るいキャラで通そうとして、俺は成功したと思った。友達だってたくさんできたし、勉強は二の次だったから散々だったけど。


でもそれと同時に脳裏には

『嫌われたくない』―…


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