彼女によると、俺はキリンに食べられたらしいです。


そして気がつくとあたしは大草原にいた。いやマジで。


そよそよとなびく風にそって草が揺らぐ。お昼寝とかしたら最高なんだろうなぁとか思っていた。


制服のままなのが面白くて、ここはどこなのかと歩いていたら向こうに何やら人影が…人間?


ほんの数メートル前まで来るとどうやら男の子らしい。しかも同年代。


スッとした端正な顔立ち。少しブリーチな髪。俗に言われるイケメンという部類だ。


「あ、あの~」


話しかけると少しびっくりした様だったが「なんか用?」。テノールがよく通る人だ。


「ここはどこです――うわあ!!?」


目を疑った。男の子を見ていたらその後方から長い首の動物もといキリンが走ってこちらへやって来ているではないか。


(キリンんん!?キリンってのほほんのんびり生きてませんっけ!?)


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