彼女によると、俺はキリンに食べられたらしいです。


「……色々、ありがとな」


言った瞬間。


ほんとに刹那のこと。



ドオ…ンと花火がうち上がって、その光で彼女の顔が照らされた。


彼女はいつものように笑っていただけなんだと思う。でも、


「――…ッ!」


バクンと心臓が、花火の音と同じタイミングで跳ねた。



だって、それは、たぶん


じりじりと変わっていくんじゃないかって



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