夜空の中の星たち
小さな星羅は、優しい子だった。
親がいつも家に居ないのに、誰にだって優しくて、周りをよく見ていた。
星羅が一番怖かったのは、誰もいなくなって、ひとりぼっちになることだった。
そうならないように、小さな星羅は誓ったんだ・・・
―――――誰も、悲しくならないようにと・・・
―――――誰も、孤独にならないようにと・・・
こんなに小さな女の子は
こんなことを思っていた・・・
星羅は幼稚園に通っていた。
幼稚園では、誰とも仲が良かった。
そんななかで、グループを作れないで、一人でいる野崎 莉沙[ノザキ リサ]という女の子がいた。
先生は皆に呼び掛けた。
「誰か莉沙チャンをグループにいれてあげてー」
星羅は自分のグループが1人分の席が空いているので、莉沙チャンをいれてあげようとした。
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