俯きBaby
連れて行かれた鏡ごし、
目があって
敢えて凝視する
動揺がバレないようにと
狂う手元
カチャリと鳴るシザー
勝った、なんて
とんだ勘違い
すみません、
目の前をハラハラと落ちていく前髪
顔を上げて、と
ほんの一瞬触れられた顎先
全神経が集中するのに
感覚なんて全く残っていないんだもの
鏡の中の自分が
美しくなったかなんて
もうどうでもいい
その手で
優しく触れてもらうために
また、3ヶ月後…