未来へのボール*SPRING*
《ダンッ!!》
あたしは走って、
向こう側のゴールにボールを入れた。
会長を抜き去って。
振り返って、会長を睨む。
まずい。止まらない。
「あなたに何が分かんのよ。」
口から勝手に言葉が出てくる。
「バスケを…今の今まで
必死に積み上げてきたものを
憎まなきゃいけないなんて、
考えられる?」
ダメ。これ以上、言ったら。
「……は?」
これ以上、言ったら。
戻れない。