未来へのボール*SPRING*

でも。

あたしの口は止まらなくて。


「なんでっ…あたしなの…っ。」

頬に冷たい雨水が当たる中、

一瞬温かい感覚が走る。


いつの間にか、涙が出ていた。


脚の力が抜けて、

その場にへたりこんでしまう。


「こんなに…こんなにっ…

バスケが好きなのに…っ。」

嗚咽が酷い。


最悪だ。

他人にこんな姿を見られるなんて。




< 110 / 123 >

この作品をシェア

pagetop