未来へのボール*SPRING*
Ⅸ 道と答えと。
〔side朔杜〕
次の月曜日の放課後。
体育館にて。
《ダンッダンッ》
相変わらずいつも通りの光景。
「サクー。お前も練習しろよー。」
レムが話しかけてきた。
「ん、ああ。分かってる。」
俺は適当に言葉を返した。
体育館の扉をジッと見つめる俺。
……やはり、来ないのだろうか。
さすがに、すぐには来れないよな。
「サクー!」
ああ、レムがうるさい。
「今行くって。」
俺は扉から目を外し、
レムの方へ向き直った。
《ガラッ》