未来へのボール*SPRING*
「………マジかよ。」
試合開始10分後。
すでに点差が開いていた。
22対4だった。
あっちが優勢の。
「……ヤベェ。強い…。」
真鶴中女子バスケ部は
ありえないぐらい強かった。
中でも。
「また入った!!クソッ…。
何なんだ、あの1年…。」
「ドリブルの切れが半端ねぇな…。」
あの少女がとてつもなく
上手かった。
まるで。
ボールが生きている様に見えた。
「試合終了っ!」