未来へのボール*SPRING*
「えー。
でもラルちゃんに
ホンットに入って欲しいのっ!!
駄目かなぁ…。」
シノ先輩、可愛い…。
あ、いかんいかん。
「ごめんなさい。入れません。」
あたしは断った。
ここで、
「うん。」と言えたら
どんなに幸せだろうか。
言わないけどね。
「……こっちもそう易々と
譲れないのよ。悪いけど。」
シノ先輩の顔つきが変わった。
可愛い顔じゃない。
とても凛々しい顔。
「ラルちゃんが入るって
言うまで止められないわ。」
はい?