未来へのボール*SPRING*

彼女は俺が彼女の元に行く前に

ゴールまで行って


「決まり。」

ゴールのネットにボールを通していた。


……これが

"天賦の才能"。


《タンッタンッタンッタンタン…》

ボールが音を立てて床に落ちる。


彼女は俺の方を見て言った。


「あたしの勝ちです。会長。」


笑ってるワケでもなく。

かといって悲しんでるワケでもなく。

ただ、無表情に俺を見て言った。





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